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らぴすらずり

ラピスラズリ

Lapis Lazuli

深い青に金色のきらめきを散らした、古代から「聖なる石」として尊ばれてきた天然石です。

最終更新日:

QUICK GUIDE

ラピスラズリの早わかり

どんな石?
深い青に金色のきらめきを散らした、古代から「聖なる石」として尊ばれてきた天然石です。
素材区分
瑠璃(ラピスラズリ/主成分は青金石)
主な色
硬さの目安
5〜5.5
主な産地
アフガニスタン、チリ、ロシア
取扱いの要点
硬度がさほど高くなく、水・汗・摩擦・酸に弱い石です。長時間の水濡れや超音波洗浄、強い日光は避け、使ったあとは柔らかい布で拭いて保管してください。染色で青を補っているものもあるため、…
岩石・鉱物集合体としての情報

岩石・鉱物集合体としての情報

岩石・鉱物集合体

ページ名・流通名 ラピスラズリ
岩石名・構成名 瑠璃(ラピスラズリ/主成分は青金石)
別名・商業名 瑠璃、青金石
英名 Lapis Lazuli
分類 青金石(ラズライト)を主とする岩石
系統 岩石
主な構成 (Na,Ca)₈(AlSiO₄)₆(SO₄,S,Cl)₂ ほか Al Ca Cl Na O S Si
構造・結晶系 等軸晶系(青金石) 立方晶系
硬さの目安 5〜5.5 5 5.5
比重 2.7〜2.9
光沢 ガラス光沢〜ろう光沢
主な産地 アフガニスタン、チリ、ロシア アフガニスタン チリ ロシア

※複数の鉱物からなるため、組成・硬さ・比重は構成成分や標本によって変わります。

別名・流通名

別名・流通名

瑠璃、青金石

石言葉

石言葉

特徴・意味

特徴・意味

夜空のような深い青に、金色の黄鉄鉱(パイライト)が星のように散る「聖なる青」。日本では12月の誕生石です。単一の鉱物ではなく、ラズライトなど複数の鉱物が集まってできた岩石です。

名前の由来・歴史・文化

名前の由来・歴史・文化

ラピスラズリは紀元前数千年から珍重された、紀元前から利用例が確認されている宝石素材です。良質なものはアフガニスタン北東部のバダフシャン地方で採れ、そこから古代オリエント世界へと長い交易路を通って運ばれました。古代エジプトではツタンカーメン王の黄金のマスクや護符に惜しみなく使われ、真実の女神マアトと結びつけられました。砕いて作る顔料「ウルトラマリン(海を越えてきた青)」は、ルネサンス期のヨーロッパで金よりも高価とされ、フェルメールやミケランジェロら画家が、聖母マリアの衣の青を描くために珍重しました。古代メソポタミアでも円筒印章や装飾、王家の墓の副葬品に用いられ、洋の東西で「天空」「真実」「高貴さ」の象徴とされてきました。 アフガニスタンのバダフシャン地方は、数千年にわたりラピスラズリを供給してきた主要な歴史的産地です。品質評価では鮮やかで均一な青と、目立つ白色方解石の少なさが重視され、黄鉄鉱は量が多ければ常に高評価になるわけではありません。 ロシア皇帝の宮殿には、この石をふんだんに使った「ラピスラズリの間」と呼ばれる部屋が今も残されています。

13世紀にこの地を訪れたマルコ・ポーロは、著書『東方見聞録』の中でバダフシャン地方のラピスラズリ鉱山について記しており、ヨーロッパにこの石の産地を伝えた最初期の記録の一つとされています。

込められてきた願い

込められてきた願い

真実、知恵、誠実、邪気よけ、幸運の象徴として古くから託されてきました。大切な節目や、自分を高めたいとき、誠実でありたいときに選ばれる石です。古代より王や聖職者が身につけたことから、品格や使命を象徴する石としても親しまれてきました。 真実を大切にする人や、知恵を求める人への贈りものとして選ばれます。

日常での楽しみ方

日常での楽しみ方

金色の粒(パイライト)が夜空の星のように散る色を眺めたり、特別な日の装いのアクセントにしたり。濃い青はシルバーともゴールドとも相性がよく、装いを格上げしてくれます。 カボションのペンダントや、彫刻・印材、丸玉のブレスレットとして親しまれています。

選び方と購入前の確認点

選び方と購入前の確認点

深く均一な青に、金色の黄鉄鉱が程よく散らばるものが上質とされます。 価格は、状態・サイズ・見た目の品質・処理の有無・由来資料・加工品質・販売条件によって変わります。購入時は価格だけで品質を判断せず、商品説明、処理開示、寸法・重量、返品条件を確認してください。

一般的に行われる処理

一般的に行われる処理

ラピスラズリでは青を濃く均一に見せる染色、光沢を高めるワックス・油・樹脂の含浸が行われます。処理は珍しくないため、無処理を重視する場合は明示を求めます。染料をワックスや樹脂で封じた品は、熱や溶剤で変化することがあります。

名称区分・鑑別名・類似素材

名称区分・鑑別名・類似素材

ラピスラズリは主にラズライト、方解石、黄鉄鉱などからなる岩石です。染色ハウライト、染色マグネサイト、ソーダライト、青色ガラス、樹脂、焼結素材が模造・類似品です。金色粒があっても真のラピスとは限らず、鉱物組合せと分光・顕微鏡検査で判断します。

名称・鑑別の補足:「ラピスラズリ」は岩石名または流通名で、単一鉱物種とは限りません。標本により構成鉱物が変わります。

洗浄・光・熱・薬品・加工時の注意

洗浄・光・熱・薬品・加工時の注意

組成により硬度5〜6程度、靱性は良好とされますが、表面は水晶より傷つきやすく多孔質です。酸は方解石成分を侵し、染料や含浸材はアルコール、アセトン、熱で損なわれます。超音波・スチーム・長時間の浸水を避けます。

具体的な取扱い:超音波・スチームは原則不可です。薬品・アルコール・アセトン・漂白剤・研磨剤、長時間の直射日光、高温、急な温度差を避けます。処理不明品は柔らかい乾いた布を基本にします。

品質5項目と鑑別書の確認点

品質5項目と鑑別書の確認点

評価の中心は、鮮やかで均一な中〜濃青色、過度な白色方解石が少ないこと、きめ細かな質感と研磨の艶です。黄鉄鉱の金色斑点は好みが分かれ、量が多ければ常に高品質というわけではありません。鑑別書では天然ラピスラズリか、染色・含浸の有無を確認します。

品質確認の順序:①色と模様の自然さ、②透明度または素材本来の組織、③内包物・構成成分・亀裂・修復、④カット・研磨・接着、⑤天然/人工の区分と染色・含浸・充填・コーティング・再構成の開示を確認します。複合素材は標本ごとに成分が変わるため、固定した化学式や硬度だけで評価しません。

お手入れ方法

お手入れ方法

水や汗、紫外線に弱い石です。濡らさず、やわらかい布で拭いて直射日光を避けて保管します。

取扱い・安全上の注意

取扱い・安全上の注意

硬度がさほど高くなく、水・汗・摩擦・酸に弱い石です。長時間の水濡れや超音波洗浄、強い日光は避け、使ったあとは柔らかい布で拭いて保管してください。染色で青を補っているものもあるため、汗の多い季節は付けっぱなしを避けると長持ちします。

ラピスラズリのよくある質問

ラピスラズリのよくある質問

金色の粒が多いほど高品質ですか?

一概には言えません。最上級評価では均一で鮮やかな青と白い方解石の少なさが重視され、黄鉄鉱の量は市場や好みで評価が分かれます。

アルコールで拭いてもよいですか?

染色やワックス処理を傷める可能性があるため避けてください。柔らかい布か、処理が確認できる場合のみ短時間の温かい石鹸水を使います。

ソーダライトとの違いは?

見た目が似ますが鉱物組成が異なります。黄鉄鉱の有無だけで断定せず、重要な品は鑑別を利用してください。

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この石の写真

ラピスラズリ(加工した石) 加工した石
写真: pixabay (pixabay)
ラピスラズリ(原石) 原石
写真: Kplans / Wikimedia Commons (CC BY-SA 4.0)

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