ネフライトの写真

ネフライト

ネフライト

Nephrite (Nephrite Jade)

  • 主な色
  • 色の印象緑・濃緑・黒緑

東洋の玉(ぎょく)文化を古くから支えてきた、粘り強く割れにくい緑の石です。

最終更新日:

QUICK GUIDE

ネフライトの早わかり

どんな石?
東洋の玉(ぎょく)文化を古くから支えてきた、粘り強く割れにくい緑の石です。
素材・系統
軟玉(ネフライト)/ケイ酸塩鉱物
主な色
モース硬度
6〜6.5
主な産地
ニュージーランド、中国、カナダ、ロシア(シベリア)
取扱いの要点
硬玉と混同されやすいため、産地や鑑別書の記載を確認することをおすすめします。
鉱物としての情報

鉱物としての情報

単一鉱物・鉱物種

ページ名・流通名 ネフライト
鉱物種・変種名 軟玉(ネフライト)
英名 Nephrite (Nephrite Jade)
分類 角閃石グループ(透閃石・緑閃石系)
系統 ケイ酸塩鉱物
化学組成 Ca₂(Mg,Fe)₅Si₈O₂₂(OH)₂ Ca Fe H Mg O Si
結晶系 単斜晶系
モース硬度 6〜6.5 6 6.5
比重 2.9〜3.0
光沢 ろう光沢〜ガラス光沢
主な産地 ニュージーランド、中国、カナダ、ロシア(シベリア) 中国 カナダ ロシア

※鉱物データは一般的な代表値です。産地や個体により異なる場合があります。

特徴・意味

特徴・意味

「翡翠」と呼ばれる石には、鉱物学的に異なる硬玉(ジェダイト)と軟玉(ネフライト)の2種類があります。日本で単に「翡翠」というときは硬玉を指すことが多いですが、中国の古代文明を築いた玉文化を長く支えてきたのは、実はこの軟玉ネフライトでした。硬度は硬玉よりやや低いものの、繊維状の結晶が絡み合う構造により、非常に高い靭性(割れにくさ)を持っています。

名前の由来・歴史・文化

名前の由来・歴史・文化

中国では新石器時代から数千年にわたり、儀礼や権威の象徴としてネフライトが加工されてきました。18世紀にミャンマーから硬玉のジェダイトが伝わるまで、中国の「玉」の歴史はほぼネフライトの歴史そのものだったといえます。ニュージーランドの先住民マオリの人々にとっても「ポウナム」と呼ばれるネフライトは特別な石で、武器や装身具、家宝として世代を超えて受け継がれてきました。ロシアのシベリアやカナダのブリティッシュコロンビア州でも大きな鉱床が知られています。 中国の思想家孔子は、玉の持つ硬さやつや、透明感といった性質を、人が持つべき徳(仁・智・義など)になぞらえて語ったと伝えられ、単なる装飾品を超えた精神性の象徴として扱われてきた歴史があります。 硬玉(ジェダイト)が中国で珍重されるようになったのは18世紀のビルマ産硬玉の流入以降であるのに対し、軟玉であるネフライトはそれよりずっと早い時代から中国文明の中心的な玉材として扱われ、良渚文化の玉琮など新石器時代の祭祀具にも使われてきました。

込められてきた願い

込められてきた願い

割れにくく粘り強い性質から、忍耐や継続する力、家族の絆を守るお守りとして親しまれています。 中国の伝統文化では、玉には邪気を払う力があると信じられ、身につける人を災いから守るお守りとして代々受け継がれてきました。

日常での楽しみ方

日常での楽しみ方

深い緑の落ち着いた色合いを、彫刻やペンダントとして楽しむのがおすすめです。緻密な質感は磨くほどに艶を増します。

選び方と購入前の確認点

選び方と購入前の確認点

色が均一で緻密な質感のものが上質とされます。 硬玉(ジェダイト)とは異なる鉱物のため、購入時にはどちらの翡翠か表示を確認して選ぶと安心です。 光にかざすと、繊維状の結晶が絡み合う独特の質感がぼんやりと透けて見えることがあり、これもネフライトらしさを見分ける手がかりのひとつです。 硬玉と軟玉の違いは硬度・比重の微妙な差にあるため、購入時は鑑別書付きのものを選ぶとより安心です。 緻密で艶があり、色ムラの少ないものほど高く評価されます。 アクセサリーとして選ぶ場合は、色の濃さよりも艶と滑らかな質感を基準に選ぶとよいでしょう。 価格は、状態・サイズ・見た目の品質・処理の有無・由来資料・加工品質・販売条件によって変わります。購入時は価格だけで品質を判断せず、商品説明、処理開示、寸法・重量、返品条件を確認してください。

一般的に行われる処理

一般的に行われる処理

ワックス、染色、漂白、樹脂含浸、接合があり、蛇紋石・石英岩・ガラス等も「○○ジェード」として似せられます。

名称区分・鑑別名・類似素材

名称区分・鑑別名・類似素材

ネフライトは透閃石〜緑閃石系角閃石の緻密な集合体です。ジェダイト、蛇紋石等とは屈折率、比重、構造、分光で区別します。

名称・鑑別の補足:鉱物種名・宝石変種名・商業名は同じとは限りません。このページの鉱物学上の表示は「軟玉(ネフライト)」で、鑑別書では鉱物種、変種、天然/合成の別、検出された処理を確認します。

洗浄・光・熱・薬品・加工時の注意

洗浄・光・熱・薬品・加工時の注意

硬度6〜6.5でも繊維状組織により非常に靱性が高い一方、表面は傷つきます。熱、温酸、処理品への超音波を避けます。

具体的な取扱い:超音波・スチームは、亀裂・含浸・充填・コーティング・接着がなく、その石種で安全と確認できる場合だけ使用します。不明なら使いません。薬品、急熱、長時間の直射日光を避け、ぬるい石鹸水が安全と確認できる場合だけ短時間洗浄します。

品質5項目と鑑別書の確認点

品質5項目と鑑別書の確認点

色の均一性、半透明感、緻密さ、艶、亀裂、染色・樹脂を見ます。鑑別書ではネフライト、天然色、処理を確認します。

品質確認の順序:①色、②透明度、③内包物と表面到達亀裂、④カット・研磨、⑤加熱・照射・染色・含浸・充填・コーティング等の処理開示を分けて確認します。高額品は販売名だけでなく、鑑別書の鉱物種・変種・天然/合成・処理コメントを照合します。

お手入れ方法

お手入れ方法

やわらかい布で拭いて保管します。丈夫な石ですが、他の硬い石とこすれないよう注意しましょう。

取扱い・安全上の注意

取扱い・安全上の注意

硬玉と混同されやすいため、産地や鑑別書の記載を確認することをおすすめします。

ネフライトのよくある質問

ネフライトのよくある質問

翡翠はすべてジェダイトですか?

いいえ。ネフライトも伝統的にジェードと呼ばれます。

硬度が低めでも丈夫ですか?

繊維状組織により割れにくいですが、傷には注意します。

A貨・B貨の分類ですか?

主にジェダイト市場の用語で、鑑別書の処理記載を優先します。

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この石の写真

ネフライト(加工した石) 加工した石
写真: James St. John / Wikimedia Commons (CC BY 2.0)
ネフライト(原石) 原石
写真: Editor at Large / Wikimedia Commons (CC BY-SA 2.5)

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